SO-122という改造戦車がある。
どんな奴かというと旧ユーゴスラビアで作られたM4シャーマンベースの戦車で、ソ連系の122mm砲(A-19って言ってるけどたぶんD-25Tとかその辺)とV-2エンジンをぶち込んだ代物だ。
たぶんTank Encylopedia(↓)とか見た方が詳しい情報が載ってる。
色々と情報不足の車両であり、外観情報すらろくすっぽ揃わない有様であるがここで根本的な疑問が生じる。
「シャーマン砲塔にD-25T入れて大丈夫なの?」
そもそもシャーマン砲塔の中身ってどうなってるの?
この手の透視図面ってあんまりないが、丁度ライフィールドモデルのフルインテリアM4A3の宣材資料が分かりやすいので拝借させてもらう。
砲塔内の結構な容積を砲パーツが喰っているように見えるが、その実大きく見えるのは後座時の乗員保護のためのガードバー(防危板)であり、砲本体は砲塔前半にキッチリ収まっている。後座中はもう少し後ろに寄るが、そこまで邪魔と言うほどでもない。
A-19/D-25系砲機構
ja.wikipedia.org 細かいことはwikiに投げるとして、A-19は122mm級のカノン砲であり、それを戦車搭載砲としてリデコしたのがD-25系列(特にD-25T)となる。もちろんすごくデカい。
架空戦車の例になってしまうが、E-79/128はなんと砲塔内に12.8 cm PaK 44が収まらないという問題を抱えており(デザイナーは考えるのが面倒だったらしく図案の時点で”適当にお願いしまス”と投げている)、SO-122とD-25Tはその二の舞になりそうなと予感がしたのだ。
なぜかfandomにあった謎記事を信じるなら後座長は大体550mmくらいらしく、あんまり後退しないようだ。
ちなみにD-25Tについては俯瞰ではあるがいいCG図が下記にあるので時間があれば見てみるのもいいかもしれない。
艤装できるのか簡単に検討してみた
そこで当のSO-122を見てみるとどうにも砲どころか砲座部分まるごと、つまりIS-2系の砲塔の鼻先部分を模した設計をしてるように見えるのだ。
これまた拾い物の図になるが、D-25Tを搭載するIS-2砲塔は結構な容積が砲本体に占められているようである。
で、ちょっとスケールを合わせて並べて比較してみる。
何だか入りそうである。なのでD-25T上面図をM4A3の内装図に重ねてみる。
D-25Tパッケそのまま移植ではどうも後ろがつっかえそうである。
しかし、砲耳の艤装位置をずらしてやれば何とか収まりそうな位置に見えなくもない。ターレットリング系が少々小さく見えるが、そもそもこんな砲を入れる想定をしていないから仕方がない。後座時の防危板外せばかなり入れやすくなるけどまさか、まさかねぇ……
再度SO-122の砲身基部を見てみれば作り物でかなり無理矢理伸ばしているのでまあ同じような問題に当たって、砲の装備位置をずらすという選択をしたのだと考えることができる。
つまり少々無理はあるがシャーマン砲塔にD-25Tは艤装できそうである。
質疑応答
Q:で、V-2エンジンの方は入るの?
A:お前の心臓をA57マルチバンクに差し替えてやろうか?(たぶん入るんじゃないかなぁ)
Q:重心とか大丈夫なん?
A:M51と似たような症状抱える羽目になったんじゃないですかね。
Q:俯角とれるの?
A:わからん。砲塔天板の情報が無いのでわからん。初期P虎みたいなちょんまげが必要になる可能性もあるが果たして?
Q:WoTのユーゴツリーとか来ない?
A:そういうことはWGナスに聞いてくれ
Q:砲弾の搭載位置とか車内でクソデカ弾薬の装填をまともにできるの?
A:
なんかまたよく分からないことに時間使っちゃったゾ☆
もう寝るわ(虹色のおくすりを飲む音)
(おしまい)