すなばこ

気になるものは何でもかんでも

タミレリF-16の怪

ホビーサーチ様にはランナーや取説の確認、時には商品の注文などで日ごろから大変お世話になっております。

そんな今日も今日とて取説覗き。

タミヤ/イタレリのF-16を見てみる。最近ちょっと気になるところの出てきたキット。

www.1999.co.jp

www.tamiya.com

で、何が気になるかと言う事なのだが、

F-16の各ブロックの特徴が混在している」と言う事に尽きる。

一見F-16は更新によって外観にさほどの変化が起きるわけではないが、それでも違いところは出てくるわけで、こういう本とかにもちょっと纏められているわけだ。

 

で、機体各部の特徴を列挙してみる事にする

 

・UHF/IFFアンテナがインテーク下面にある(Block10までの特徴)

・空中給油受油口ライトがない(Block10までの特徴)

 パッと目立つのがインテーク下面から伸びたアンテナである。これは初期型のF-16A(具体的にはBlock1,5,10)しか持ちえない特徴で、それ以降は機首下面のノーズコーン近くにひっそりと移設されている。むしろ今日日こちらが一般的だ。

ライトの方も同様で、垂直尾翼前縁にピトー管か何かのように突き出しているのがそれである。これも今日日一般的だがこのキットにはやっぱりない。

これで初期A/B型立体化!なら需要はともかく激アツであったのだが……

 

水平尾翼が大型化されたモデル(Block15以降の特徴)

 Block10までのF-16水平尾翼後端はエアブレーキ後端とツライチだったのだが、Block15以降大型化されて今日日よく見るエアブレーキ後端よりも後ろにはみ出したタイプが一般的である。いやでももしかしたらBlock10以前からのMlu改修機かもしれないし……マーキング次第では国籍も合うし……

 

・バルカンスリットが8穴タイプ(A/B型共通)

・ドーサルフィンがショートタイプ(A/B型共通)

・胴体最後部の楕円パネルが追加されていない(A/B型共通)

 いつぞやハセガワF-16Cでも言及した気がするA/B型系列のすごく目立つ特徴である。

ちなみにMlu回収するとバルカンスリットは2穴タイプにされてしまうようだ。あれっ?

 

・Sta.5R/Lが存在し、LANTIRNが付属している(Block40/42くらいの特徴)

・AN/ALQ-184の短タイプが何故か付属(50/52以降がよくSta.5に吊ってるECM)

 これが最も謎なところで、ほかの多くの特徴がA型系列を表現しているのに何故かBlock15MSIP改修以降のにあるインテーク左右のハードポイントが存在し、Block40/42辺りのナイトアタック仕様が持ってそうなLANTIRNセットが付属している。

ハードポイントがあるなら吊り下げだけはA型でもできる理屈だが、何だかんだ今まで見たことが無い。それも謎だが、上記のアンテナの件も踏まえると謎度はぐっと増す。

ECMはLANTIRNとセットという面だけ見れば説得力はあるが、いかにも初期型のF-16には似つかわしいとは言えずこれも謎。どうしたイタレリ。

 

・一部宣材写真ではライトニングストリップが再現されているように見える(全型共通)

 どういうわけかタミヤ公式などに掲載されている宣材写真にはライトニングストリップが存在している。これにびっくりたまげ果ててHSのランナー写真や取説を見てみたがそんなものはなかった。どこから湧いて出たのだろう。

 

・B型のテールフェアリング延長が再現されている

・エンジンノズルが新旧付属している

 変な所ばかし突くのもアレなのですごくグッドな点をひとつ。ドラッグシュートを入れて大型化したテールフェアリングが選択式パーツで再現されている所である。座席だけで済ませないのがニクイところだ。

エンジンノズルのベーン形状の変更はBlock25からで、A/B型系列に新型ノズルが付いていることは滅多にないのだが、どうしたことか両方つけてくれている。特に旧ノズルは貴重なので流用が効くなら使うに越したことはない。

 

 

さて、結論から言えばA/B型ベースではあるんだろうけど何か謎なキットという印象である。まあLANTIRNセットを無視すればA/B型と強弁できなくもないしその他の修正もまあ容易な範囲ではあるので良いのかもしれない。

あとは欲を言えば旧エンジンノズルだけハセガワ系への適合テスト用に欲しい(強欲)

 

安いから買っとこうかな……いやでも積みになるしどうしようかな……(迷走)

 

(おしまい)

 

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